GK技術の考察〜ブロッキング編〜
どうも僕です。
2日続けてブログ書くのもなんか暇人みたいに思われるかもしれませんが(実際に超暇人です)、書いていきましょう。
今回はブロッキングについて。
まずはブロッキングの定義から。僕の考えでは「セービング(キャッチ)が出来ない場面での対応策」である。つまり、①相手に主導権が100%ある状況(またはGKが意図的に作り出した)、②かつ選択肢がブロッキングしかない状況。そういった状況においてブロッキングの技術が効果を発揮する。
では実際にそれはどんな場面か、具体例を見ていく。
ブロッキングが効果を発揮する場面は2つ。
1. 一対一
2. カオスの中での至近距離のシュート
2は1の派生だが、ここでは意図的に分けた。
1. 一対一について
一対一の状況の中でも特にシュートコースが限定された場面。では、どのようにシュートコースがないのか
・角度がない
そもそもサイドからの侵入であればシュートコースは狭い。
結城さん(@yuukikouhei)の質問箱を受けて。このテアシュテーゲンのセーブ。訓練されてないと出来ない足の使い方。面を作る動きの中で足の出し方が重要な場面。至近距離のシュートセーブはフットサルのゴレイロ(GK)が参考になる。https://t.co/WAAbHMWxSo pic.twitter.com/SgWm9d5ZUm
— NORI (@norichannnnnn) 2017年12月24日
・間合いが詰まっている
ブロッキングの弱点である上のコースは、間合いが詰めることによって消すことができる。意図的にモラタを引き込んだバトランド。
お手本のようなブロッキングをみたので、載せておきます。ペナ角から斜めにモラタが前進してきたので、誘い込む。シュートモーションに入った瞬間に全身を広げてコースを消す。 pic.twitter.com/ShdaPcGmgr
— NORI (@norichannnnnn) 2017年12月31日
自ら接近し、コースを狭めたクルトワ。
先週から話題にしているブロッキングに関して、クルトワが素晴らしい手本を見せてくれた。出す方の足を90度に開くことによって面を大きく取る。身体を大きく見せられればそれだけシュートコースは狭まる。 pic.twitter.com/wMjpvKQYPS
— NORI (@norichannnnnn) 2018年1月4日
・味方の寄せでコースが限定されている
角度の有無に関わらず、味方がコースを限定していれば、シュートコースが限られる。
昌子の気遣い
— NORI (@norichannnnnn) 2017年7月22日
この場面、GKにとってシュートに対して昌子に飛び込まれるとコースが限定できない。よっていい準備がしづらくなるのだが、昌子はファーのコースを限定してGKにニアを任せた。それゆえの曽ヶ端のセーブ。 pic.twitter.com/Qh2cHTzCha
程度の差こそあれ、これらはコントロールして生み出せる状況のように感じる(書きながら思いついた)。以上の3つが、意図的に生み出せる一対一の中でも、さらにブロッキングの技術が必要になる場面である。
2.カオスでの至近距離のシュート
カオスの中ではGKにできることは非常に限定されている。これも広義では一対一と捉えられるが、完全に相手に主導権があるので、選択肢はブロッキングしかない。カオスはコントロール出来ないのだ。
子シュマイケルがディフレクションで前にボールを弾いた後の対応。
あとすごかったのが、カスパーシュマイケル。一対一の強さは父親譲り。 pic.twitter.com/6llEltVmbj
— NORI (@norichannnnnn) 2017年8月12日
ハンドボールGKっぽいシュマイケルのセーブ。一つ目のシーン最後のセーブがまさにそのもの。二つ目シーンのブロッキングはよりサッカーGK寄りのセーブ。 pic.twitter.com/nvpIb0BFEk
— NORI (@norichannnnnn) 2018年1月6日
ツイートでも言及しているが、このブロッキングはハンドボールのGKに近いものを感じる。事実、父シュマイケルはハンドボールGKの経験がある。
ハンドボールのGK
— NORI (@norichannnnnn) 2018年1月6日
手足のブロッキング。角度がある場合、シュート時にシューターの利き手と同じ方の手足を目一杯あげてコースを消す。シューターの手からボールが離れる瞬間にはほとんどコースを消す。間合いをなるべく詰めることとシュートの瞬間の振る舞いはサッカーのGKとやることは変わらない。 pic.twitter.com/Qv4CzxZ9WT
最後に、ここで注意したいのは、効果のある状況がかなり限定されていることだ。
技ありシュートは見事でしたが、他にGKが出来ることはなかったかなと感じた場面。ナチョが戻ってきてたので状況としては2対1。ならば、もっと下がった位置どりで、ナチョに対応させる手段もあったはず。GKは難しいポジションです… pic.twitter.com/uTuzUSm5TC
— NORI (@norichannnnnn) 2018年1月11日
おそらくナバスは一対一の状況に持ち込んで勝負する算段をつけていたのだろう。しかし、これだけ時間と空間が余っている相手選手にとってループシュートを選択するのは当然の帰結。ならば、戻ってきていたナチョに対応させて、ドリブルで出たところで勝負するべきだっただろう。
ブロッキングは選択肢の一つでしかありえない。しかも、限定された状況においてのね。おもむろにブロッキングしようとすると、相手が技術のある選手ならひょいとかわされてしまったり、上のコース使われてループ決められたりする。ブロッキングとは、条件が揃った場面で効果を発揮する、いってみれば、最終手段なのかもしれない。
以上です。