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GKを分析的にみる

2019J1リーグ第4節 GK分析

 

 こんにちは。ReneNoricです。遅ればせながら、今回はFC東京vs名古屋をプレイバック。ハイライト見る限りでも両GKのレベルの高さが伺えます。前回のスタッツ紹介でも林選手、ランゲラック選手ともに高いセーブ率を記録していることがわかりましたが、では実際のプレーはどうなっているのか、掘り下げていきましょう。

 

 

 

 ランゲラックの特徴

 

 昨シーズンから名古屋に加入したランゲラック選手ですが、彼の特徴はアクティブさだと考えています。守備の局面では絶えず足を動かし、リアクションのための準備を怠らない。細かくステップを踏んでいるのは常にどの方向へでも動き出せるようにしているためです。

 

 また、そのアクティブさを物語るのは「距離の詰め方」です。至近距離のシュートへの反応はピカイチですから、その局面に持って行くためにシューターと間合いを詰められる瞬間があれば必ずと言っていいほど前に出ます。

 

 そのプレーが前半開始4分の場面でも見られました。永井選手との一対一です。ゴールエリア中央からスタートしたランゲラック選手はエリアを飛び出し、永井選手のファーストタッチで3歩距離を詰めました。シュートこそ枠外でしたが、この3歩でコースをかなりの程度で限定できていたのではないかと思います。

 

 失点の場面について

 

 54分に名古屋は失点を喫しますが、その場面について振り返ります。

 

 裏抜けしてきた永井選手に対して取ったランゲラック選手のプレー選択は、間合いを詰めてブロックする、でした。

 

 さらにブロックの中でも「開脚型ブロック」を選択しました。文字通り両脚を広げ、広い面を作ってブロックする方法です。近年発達したと思われるブロックの方法で、主にドイツやイングランドではよく見られます。守備範囲を広く保てる長所がある一方で、2ndアクションが取りずらいなどの短所もあります。

 

 

 この場面でランゲラック選手のまずかったところは「高重心のままブロックの体勢に入った」ことかなと感じてます。それによって開脚する瞬間に左脚の下に空間が生まれてしまって、そこを通された。ポジション取りこそよかったけれど、開脚型ブロックの隙を突かれた失点だったかなと。扱いづらい技術なので今後同じような場面に遭遇した時、彼がどんなプレー選択をするかには注目してみたいですね。

 

 


 林選手の特徴

 

 ハイライトを見る限りですが、ポジショニングに無駄がありません。ステップに無駄がないというか。16分の場面を見て欲しいのですが、左ワイドからインサイドへのボール移動の際の、ニアへのポジショニング、そこからジョー選手へのクロスに対するポジショニング、そしてボールが流れてシャビエル選手のシュートに対するポジショニング。どの局面も先手を打って事前に準備を完了させています。

 

 この質の高い準備こそが、現在好調のFC東京の守備を支えているのではないかと考えてます。

 

 まだまだ先の長いJリーグですが、楽しんで行きます。

 

以上。

 

(おまけ)

日向坂46の小坂菜緒さんです